契約書のチェックポイント。契約書のチェック方法について
ビジネスにおける契約書のチェックポイントとチェック方法について、手順をご紹介します。
1)事前に契約書の構造を理解しておこう
契約書のチェックの為に、契約書のどこをどう見たら良いかを理解する為には、まず、
契約書の一般的な構造と構成を理解しておくことが大切です。
契約書の形式にはこうしなければならないと言った定型がある訳ではありませんが、
それでも契約書には一定な形式があり、この契約書の一般的な形式を理解していれば、
契約書のチェックがしやすくなります。
契約書のチェックを行う際に、契約書をまんぜんと
眺めるのではなく、契約書のどのあたりを見れば、どのようなことが書いてあるのかを
あらかじめ理解していれば、全体の流れの中で契約書をチェックすることができます。
「契約書の一般的な構造と構成について」は、こちらを参照してください。
2)契約書の概要チェックポイント
次に、契約書をざっと読んでみましょう。契約書の概要チェックポイントは以下の通りです
1)の事前知識を参考にしながら、
(チェックポイント1)形式的に抜け落ちているようなところはないか?
(チェックポイント2)全体の文章の流れの中で、違和感なく
読めるか?等
と言った点をチェックしておきましょう。
3)契約書の詳細チェックポイント
次に、契約書のタイトル、前文、各条項、日付、後文、記名・署名欄などをひとつづつ
チェックして行きましょう。
特に2)で気になったところは念入りにチェックしましょう。
契約書の詳細チェックポイントと契約書のチェック方法の手順は以下の通りです。
(チェックポイント1)各項目に形式的な間違いはないか?
単純な誤記や文書のミスなど、形式的な面でのチェックです。
(チェックポイント2)各項目で自分が読んで理解できないことはないか?
意味が分からないこと、理解し難い条項などはチェックを入れます。
(チェックポイント3)各項目に内容的な間違いはないか?
会社名、商品名・サービス名、住所、数量、型式、期限など
固有名詞や数字などの誤りがないかチェックします。
また、内容的に事実(あるいは当方が意図することと)と異なることや
そのままでは困ることはないかのチェックをします。
(チェックポイント4)各項目の権利と義務に関して不公平ではないか?
各条項ごとに、
・この条項は当社と相手にとってどちらにとっても良いことには◎、
・この条項は当社と相手にとってどちらにとっても悪いことには○
・この条項は当社にとってのみ悪いことには×
・この条項は相手にとってのみ悪いことには△
・・・のように印を付けてチェックしてみましょう。
次に、
それらの項目のうち、このままでも実質的には問題ないか※ 問題があるかをチェックします。
※実質的に問題あるかどうかとは、
例えば、文面的には相手にとってのみ有利であり当社には不利な内容ではあるが、
現実的にそのような条項が適用されるような場合はあり得ないので実質的には問題ない場合
条項の修正を行うか、条項の修正は必要もない と判断するような場合です。
(チェックポイント5)契約書に何が書いてないか?
「(チェックポイント4)までのチェックができれば完ぺき」ではありません。
契約書に大切なことが書いてない可能性があるからです。
契約書に大切なことが落ちていないかどうかのチェックは以下の内容で行いましょう。
(チェックポイント5の1)
今回の具体的な契約(約束事)の中で抜け落ちていることはないか?
例えば、「価格のことが書いていない」等です。
このような場合、契約書では具体的に決められないような場合は、全く
書かないのではなく、
「価格については〇〇にて定める」のような決め方を記述しておく方法があります。
そうすることで、「価格のことは忘れている訳ではありませんよ」と
契約書上に、メッセージ(意思)を残すことができます。
(チェックポイント5の2)
作成者があえて入れていないとか入れるのを忘れているような項目がないか?
書籍やインターネットひな形、過去の事例などを参考にしながら、
入れるべき条項で抜けがないかチェックが必要です。
※契約書に何が書いてないかのチェックをする際に(4)の◎○×△の思考もとても大切です。
契約書から抜け落ちている項目が◎なら大変ですが、○や×なら結果としてない方が良い
可能性も高いので十分注意しましょう。
4)チェックした内容のまとめ
チェックした内容を列記してまとめます。必要に応じて修正案をつけます。
5)チェックした内容を元に修正
チェックした内容を元に修正を行います。必要に応じて作成者と交渉を行います。
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