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起業、開業、会社設立準備とビジネスモデル
第7号(2008/09/30)
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こんにちは。行政書士の井藤です。
ビジネスモデルとは、儲かる仕組み(うまく行く為の仕組み)のこと。
ビジネスモデル×実行=利益(成功)とも言います。
ビジネスモデル思考で、起業、開業、新規事業を成功させましょう!!
また、ビジネスモデル思考は、事業に限らず、
様々なプロジェクトや企画、自己実現に応用可能な考え方です。
ビジネスモデル思考で、物事を上手に成功させましょう。
◇第7号のメニューはこちらです
1)ビジネスモデルの作り方(2)5W1H作文編
2)無料レポート「売上を倍増させる7つの顧客心理」のお知らせ
3)編集後記
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1)ビジネスモデルの作り方(2)5W1H作文編
■SWOT分析によるビジネスモデルの構築
前回は、SWOT分析法を用いたビジネスモデルの作り方について考えました。
SWOT分析法の基本は、外部(環境や顧客や競合先)と内部(自身や自社や仲間)の強み、弱みを分析します。
次に、分析した結果を組み合わせて、内部の強み(Strong)×内部の弱み(Weakness)×外部の機会(Oppotunity)×外部の脅威(Threat)を、
「活かす方法」や「解決する方法」を考えることで、ビジネスモデルを構築します。
SWOT分析法には、外部と内部のどちらを先に分析するかによって、2つのアプローチ方法があります。
「まず、外部環境分析を先に行い、その環境に対応する(あるいは環境を変革する)には、私は何ができるのか?」を問うのが、
アウトサイドインアプローチです。
逆に、まず「0から自己分析を行う」方法が、インサイドアウトアプローチです。
アウトサイドインアプローチをとろうと、インサイドアプローチをとろうとも、ビジネスが目的とするのは「顧客を創出すること」です。
「顧客創出をするため」にビジネスモデルが必要なのです。
■5W1H作文を利用したビジネスモデルの構築
SWOT分析は、外部と内部の「客観的」分析に基づく、ビジネスモデル作成手法です。
対して、今回の、5W1H作文法は、起業家の内部にある「思い」を表現する手法です。
注意しなければならないのは、「思い」を重視すると言っても、「主観的」な、独りよがりなビジネスモデルを作るのが目的ではないことです。
目的は、独りよがりなビジネスモデルではなく、「私は本当は何をどうやりたいのか」or「当社は何をどうやるべきなのか?」を深く考え、
自らの思いを「客観的」に表現しようとすることです。
5W1Hとは、いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)、の6個の問いのことです。
また、これらの5W1Hに、誰に(Whom)、価値(Worth)、いくら(How?much)
などを追加することもあります。
この5W1Hとその追加項目は、物事を明確に把握するための要素です。
5W1Hを明らかにして行くことで、ビジネスモデルを明らかにします。
5W1Hの中でも、誰に(Whom)、なにを(What)、どのように(How)の3W1Hが、どのビジネスモデルにおいても共通に必要な重要な項目となります。
残りの要素、いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、いくら(How?much)等は、ビジネスモデルの性格によっては重要な意味を持つ場合も
ありますので注意が必要です。
■なぜ(Why)、誰に(Whom)、何を(What)、どのように(How)届けるのか?
1)なぜ(Why)、2)誰に(Whom)、3)何を(What)、どのように(How)届けるのか?は、ビジネスモデルの基本です。
従来からあった商品やサービスであっても、
誰に(Whom)×何を(What)×どのように(How)の組み合わせの何れかが、新しいものであれば、新しいビジネスになり得るのです。
例えば、「寿司の宅配サービス専門会社」は、従来商品「寿司」を宅配専
門会社とすることで、「無店舗の新しいビジネスモデル」となりました。
■なぜ(Why)
なぜこのビジネスをやるのか?ビジネスの目的、ねらいは何か。
経営理念的な大きな目的と、より具体的な現実的な目的があります。
また、内的要因(自社の都合)と外的要因(環境からの要請)からの目的が、考えられます。
ビジネスモデルとして成立する為には、内的要因と外的要因が統一できていなければなりません。
自社がいくら優れた技術を開発しても、誰もその商品を必要としなければビジネスとしては成立し得ません。
市場で望まれていても、それが実現できるものでなければ、ビジネスにはなりません。
なぜ(Why)=事業の目的を明確にしておくことで、ビジネスモデルの方向性が明確になります。
事業の目的を達成するためのビジネスモデルを考えることになります。
事業の目的を逸脱したビジネスモデルでは、目的と異なるところに行き着いてしまいます。
■誰に(Whom)
誰に(Whom)は、「貴方の顧客は誰ですか?」と言う問いです。
マーケティングの基本で、「顧客ターゲットを絞れ」と良く言われます。
「顧客ターゲットを絞る」の意味は、「重要でない顧客を思い切って捨てなさい」の意味ではありません。
「顧客ターゲットを絞れ」の真の意味は、
「貴方の最も重要なカスタマー(顧客)モデルを具体的に作って下さい」と言う表現に置き換えると理解しやすいと思います。
あるいは、「あなたのC子さん(顧客)を具体的に教えて下さい」
「それは誰ですか?できれば具体的な固有名詞で教えて下さい?」
「その固有名詞の人(組織)が属する属性をできる限り具体的に表現できますか?」
例えば、○○会社の□□部門に勤務の××課長、年齢43歳、やり手、新規企画立案に積極的、役員の信頼も厚い・・・・等等
この誰に(Whom)を、複数創出できる場合は、その数だけ、新しいビジネスモデルになり得ます。
但し、複数のビジネスモデルでは、扱いを並列にするのではなく、限りある資源を有効活用するために、優先順位を考えることも大切です。
■何を(What)、どのように(How)
何を(What)、どのように(How)は、結果とプロセスの関係にあります。
例えば、「カレーライスを宅配する」は、「宅配と言うプロセスを通じカ
レーライスを届けると言う結果を実現します」
従って、何を(What)、どのように(How)は合わせて考えることで意味があります。
例えば、何を(What)を考えるときには、「どんな何」と形容詞付で考えることが意味を持ちます。
ラーメン
どんなラーメン
宅配、暖かい、特別な醤油スープ、あっさりのなかにこく、満足感がある
何を(What)は、実際に販売する物だけではなく、目に見えないサービスや、
あるいは、その結果得られるお客様の「喜び」や「満足感」等の感情も含みます。
「調達、焙煎、販売サービスにおいて、常に最高級のレベルの新鮮なコーヒーを提供し、顧客が心から満足するサービスを提供する」
何を(What)、どのように(How)のポイントとなる要素が、いつ(When)、
どこで(Where)、だれが(Who)、いくら(How?much)で、ある場合もあります。
例えば、コンビニは24時間営業(when)、空弁は空港で販売(Where)、
メイド喫茶ではメイドさんが店員(Who)です。
いくら(How?much)は、どんなビジネスモデルでも必要な要素ですが、特に100円ショップやディスカウントストア等、
価格を中心に置くビジネスモデルでは重要です。
何を(What)、どのように(How)は、まず、とにかく、考えられるだけたくさんアイデアを出すことが有効です。
次に、出し尽くしたアイデアを整理、整頓して、
あなたの創造したいビジネスモデルで重要視するキャッチフレーズを3つ程度にバランス良く厳選します。
厳選キャッチフレーズが納得できるものであるのならば、そのキャッチフレーズを実現するための方法を具体化することで、
ビジネスモデルが出来上がります。
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2)無料レポート「売上を倍増させる7つの顧客心理」のお知らせ
今回より、新たな試みとして、当メールマガジンの主旨とも関連がありそうな分野で、おもしろいサイトやマガジンを紹介して参りたいと思います。
第1回目の紹介は、大江健二さんのサイトです
広告文書に関する無料レポートです。
広告文書、コピーライディングの基礎を知ることができます。
日頃見る広告が「こういう意味があったのか」と知ることもできます。
興味があれば、ダウンロードしてみると面白いかと思います。
(このサイトでは、他にも無料レポートを掲載しています。)
あなたがどんな商品を持っていようがまったく関係ありません・・・
「広告文章の内容を変えると売上げが2倍ぐらいは変わりますよ。」
その方法とは・・・・?
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http://no1rebelmarketing.com/
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3)編集後記
今回は、ビジネスモデルの作り方(2)として、5W1H作文を使った方法を述べました。
5W1H法では、「誰に×何を×どのように提供するか」で、ビジネスモデルの骨格を正面から考えて行くことが特徴です。
前回のSWOT分析法では、環境分析から入るアウトサイドインと、自己分析から入るインサイドアウトの2つのアプローチ方法を述べましたが、
5W1H法は自己分析法であり、インサイドアウトのひとつの方法であるとも言えます。
インサイドアウトのリスクは、自分と外部とのズレ(=独りよがり)
に陥ることにあります。
このリスクを回避する為に、「あなたのC子さんは誰ですか?」と「3つのキャッチフレーズの厳選」の手法を紹介いたしました。
「考えること→分析すること→評価すること→再び考えること」の繰り返しで、ビジネスモデルをブラシュアップしていくことが大切です。
強いビジネスモデルを持つことは、ビジネス成功の大きな要因です。
ビジネスモデル思考は、ビジネスだけに限らず、広く、社会一般で応用が可能な考え方です。
これからは、「ビジネスモデルの時代」とも言われています。
皆さん、いっしょに、「ビジネスモデル思考」を鍛えて活きましょう!!
最後になりましたが、皆様の、ビジネス、健康、生活が豊かなものとなりますことを祈っております。
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発行元 行政書士井藤事務所 井藤真生
事務所e-mail gyosei@fullstage.jp
事務所HP http://www.itoh.fullstage.biz/
〒471-0063 愛知県豊田市京町3−111−1
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