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起業、開業、会社設立準備とビジネスモデル
第3号(2008/08/05)
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こんにちは。行政書士の井藤です。
ビジネスモデルとは、儲かる仕組みのこと。
ビジネスモデル×実行=利益 とも言います。
ビジネスモデル思考で、起業、開業、新規事業を成功させましょう!!
◇第3号のメニューはこちらです
1)ビジネスモデルとビジネスプラン、事業計画書
2)編集後記
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1)ビジネスモデルとビジネスプラン、事業計画書
●PDCAのマネジメントサイクルとビジネスモデル
前回は、ビジネスモデルと、PDCAマネジメントサイクル(Plan?(計画)→ Do(実行)→ Check(確認)→Action(行動)の
関係について、述べました。
つまり、「目標としてのビジネスモデル」が、Plan?(計画)に相当し、それを、Do(実行)した結果を、Check(確認)し、
「現実のビジネスモデル」(儲かる原因または儲からない原因)を分析し、あらたな、Action(行動)を起こします。
このPDCAマネジメントサイクルを通じ、ビジネスモデルは、ビジネスモデルは、変化し、強化され、進化させて行くものです。
●ビジネスモデルとビジネスプラン、事業計画書
ところで、ビジネスモデルとは、「誰にどんな製品、サービスを提供し、どのようにして収益を上げて行くか」と言った
構造、仕組みのことを言います。
ビジネスモデルとは、「収益マシーン」=「儲けの仕組み」とも言われ、事業の根幹をなすものであり、
この「マシーン」の性能の良し悪しが、事業の成功失敗の大きな要因となります。
ビジネスモデルは、事業を車の運転に例えると、自動車のエンジンに相当する部分です。
ビジネスモデルを核に、経営資源の配分と時間的要素を加えたモノが「事業プラン」となり、
ビジネスプランにさらに詳細に計画にしたものが「事業計画書」です。
つまり、エンジン(ビジネスモデル)を回転させる為の装置、その回転を車の走行に代える仕組み、ボディー、シート等々、
車としての体裁を整えることによって、ビジネスプランはできあがります。
さらに、運転手やスタッフ等の人材確保と組織体制づくり、必要な燃料の調達(資金計画)があって、新しい車(新ビジネス)をスタートさせること
(PDCAのマネジメントサイクルに入ること)ができます。
●ビジネスモデルの重要性
事業アイデアの構想段階の状態にもかかわらず、詳細な事業計画書の作成にチャレンジしようと考えられる方が多くいます。
そのような方の作成された
「事業計画書」の多くは、具体性、実現性に乏しく、説得力がありません。
なぜなら、アイデアがビジネスモデル化されておらず、「儲けの仕組み」が不明確な上に詳細な計画を積み上げても、現実性に欠けるためです。
(上記の例えで言えば、エンジンが未完成の車のようなもの?)
「画期的な発明やアイデア」を持った人ほど、上記のような傾向は強くなりがちです。
このような事業計画書をやや誇張して表現すると
「アイデアがいかに優れているかが長々と述べられ、だから売れないわけがないので、開発に資金を用意さえすれば、
その分何倍かの利益が出る」と言った論調になります。
これは「画期的な発明やアイデア」だけに頼るビジネスモデルとも言うこと
ができるでしょう。
「事業計画書」の段階だけなれば、まだ良いのですが、実際に、このような「元のアイデア」だけが頼みのビジネスモデルで起業してしまい、
一向に成果が出ないままに、その原因も分からず、廃業に追い廃業に追い込まれる起業家がたくさんいるのです。
以前、「日本の法人数は約270万社と言われますが、会社を設立したものの、その30〜40%は1年以内に廃業、2年以内には50〜60%が廃業し、3
年以内での廃業率は70%に達し、10年後も残っている会社は全体の20%以下と言われている」ことを述べましたが、初期に廃業に追い込まれるような会社の「無計画性」は、このような、「ビジネスモデル指向の欠如」が原因かも知れません?
●ビジネスモデル的発想でリスクを回避しよう
自らの「画期的な発明やアイデア」でないビジネスで起業する場合も、ビジネスモデル的発想は大切です。
「ビジネスモデルとは儲かる仕組みのこと」ですから、どんなビジネスにもその仕組みはあり、
このビジネスの儲かる仕組みはどうなっているのだろうか?と考えることは意義の深いことです。
例えば、フランチャイズビジネスへの参加検討をする場合も、そのビジネスモデルを理解し、
「そのモデルの実現可能性を判断する」ことは重要な判断手段です。
また、例え、同じビジネスでも、立地や時間等、他諸々の固有の条件によってビジネスモデルは変化します。
さらに、そのモデルの実現性も条件によって変化することも意識しておくことが大切です。
特に「一過性のビジネス」(流行に左右されるビジネス)の場合は、始めと終わりのタイミングが重要な要素になります。
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2)編集後記
私は、メーカーやサービス業で20数年、人事、総務、経理、経営企画、関連会社設立等の実務を勤め、
また、数年前に自ら、会社の立ち上げも行いました。そして、2008年6月行政書士としても開業をいたしました。
自ら、もがき苦しみ習得したこと、役所や銀行等との折衝経験を基に、少しでも皆様のお役に立てないか、と考えて開業した次第です。
起業、開業、会社設立を考えておられる読者の皆様の応援団であり、同士となるべく、実用的な情報を発信して行きたいと思いますので、
よろしくお願い申し上げます。
今回は、ビジネスプランや事業計画の作成の前に、ビジネスモデルを意識することが重要であることを述べました。
また、例えば、フランチャイズビジネスへ等、他社の発案によるビジネスを評価する場合にも、
そのビジネスモデルを意識することは重要な判断手段です。
強いビジネスモデルを持つことは、ビジネス成功の大きな要因となります。
このビジネスモデル指向は、ビジネスだけに限らず、広く、社会一般で応用が可能な考え方です。
これらを踏まえて、引き続き、実際にどのようにして、ビジネスモデルを構築し、成長させて行ったら良いかを考えて行きたいと思います。
また、会社設立等の実務手続きについても順次、触れて行きたいと思いますので、末永く、ご愛読頂くことを願っております。
先日、システム・インテグレーション株式会社の多喜義彦社長のお話を聴く機会に恵まれました。
多喜社長に寄れば、「「品質、コスト、スピー
ド」は過去の日本のビジネスモデル。これからのビジネスモデルは・・・」
と言う非常に興味の引くお話を拝聴しました
(・・・はこのメルマガの最後に記載しました)。
これからは、「ビジネスモデルの時代」とも言われています。「ビジネスモデル思考」を鍛えて活きましょう!!
最後になりましたが、皆様の、ビジネス、健康、生活が豊かなものとなりますことを祈っております。
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発行元 行政書士井藤事務所 井藤真生
事務所e-mail gyosei@fullstage.jp
事務所HP http://www.itoh.fullstage.biz/
〒471-0063 愛知県豊田市京町3−111−1
※ご意見・ご感想等は gyosei@fullstage.jp まで、お気軽にお寄せください。
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(追記)
・・・は、「安全、環境、コンプライアンス」だそうです。。