起業、会社設立、事業計画書、契約書、社内規程、インターネット、法務、中小企業支援。愛知県、名古屋市、豊田市 井藤行政書士事務所

 ビジネスモデルの表現の仕方について

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起業、開業、会社設立準備とビジネスモデル
第4号(2008/08/19
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こんにちは。行政書士の井藤です。
ビジネスモデルとは、儲かる仕組みのこと。
ビジネスモデル×実行=利益 とも言います。
ビジネスモデル思考で、起業、開業、新規事業を成功させましょう!!

◇第4号のメニューはこちらです
1)ビジネスモデルの表現の仕方について
2)編集後記

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1)ビジネスモデルの表現の仕方について

●ビジネスモデルとビジネスプラン、事業計画書
前回は、ビジネスモデルとビジネスプラン、事業計画書の関係について、述べました。

ビジネスモデルに、経営資源の配分と時間的要素を加えたモノが「事業プラン」となり、
ビジネスプランにさらに詳細に計画し文書化したものが「事業計画書」です。

ビジネスモデル化を意識することなく、思いつきのアイデアだけの事業計画で、起業して、
一向に成果が出ないままに、その不振の原因も分からず、廃業に追い廃業に追い込まれる起業家がたくさんます。

「ビジネスモデルとは儲かる仕組みのこと」で、事業の核をなすものです。
従って、(経営者がビジネスモデルをどれだけ意識しているかに関 わらず)どんなビジネスにも、その儲かる仕組みがなければ、継続的に は収益は出ません。このようなビジネスの核をなす、ビジネスモデルを 意識することで、起業リスクを回避しましょう。

●ビジネスモデルの表現方法
ビジネスモデルとは、「儲かる仕組み」のことです。
このメルマガ第1号では、ビジネスモデルのことを「勝利の方程式」「勝ちパターン」「儲けのメカニズム」、
第3号では、「事業を自動車に例えるとエンジンに相当するもの」とも表現しました。

今回は、このビジネスモデルを、どのように表したら良いのか?
ビジネスモデルの具体的表し方の方法について、考えたいと思います。

ところで、ビジネスモデルには、大きく分けて、2つのビジネスモデルがあることを、第1号のメルマガで述べました。
1)現実のビジネスモデル と 2)目標のビジネスモデル です。
1)現実のビジネスモデルは、PDCAのマネジメントサイクルの中で、
CHCK(確認)作業において、実績を収集し、その実績の原因を分析する ことで、儲けのメカニズムを明らかにして行きます。

このCHCK(確認)作業は、「決算」の本来の意味に相当するものです。
「決算」においては、膨大なデータを集計、分析し、最終的には、シン プルな表現で、ビジネスの全体構造を説明することが求められます。
例えば、部門毎の収益構造を把握し、その原因を分析することで、どのような仕組みで儲けが生まれているかを明らかにしようとすることです。
つまり、現状を客観的に把握し、その原因を分析することで、自身の「強み、弱み」を客観的に知り、
自らの「儲けのメカニズム」を明らかにすることを意味します。

2)目標のビジネスモデルの構築方法を考える際にも、上記の現実のビ ジネスモデルの分析の方法が参考になります。
目標のビジネスモデルの構築においても、自分の思いだけに頼らず、客観的な現状分析とシンプルな表現が、大切なのです。
なお、ビジネスモデルの表現形式に関しては、ビジネスモデルは、そのビジネスの核となる部分を的確に表現できていれば良いのであって、
表現形式にはあまりとらわれる必要はありません。
箇条書きでも良いし、図や絵であっても良いかも知れません。
「いかに、儲かる仕組みであるか」の本質が、具体的に、表現されているかが大切です。

従って、体裁にとらわれて、詳細な文章を書くより前に、まず、ビジネスアイデアをいかにビジネスモデル化するかを自身で納得できるまで、検討することが大切です。
しかし、どんなに考えたビジネスモデルであっても、描いたビジネスモデルは仮説の域を出ませんので、インターネットや業界情報を調査し、仮説の検証を行います。
検証結果を基に仮説の修正を行います。
一般に、ビジネスモデルの構築の為には、以下のような項目を検討する必要があります。
検討すべきポイント例としてとらえてください。
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<1>まず、以下の(1)〜(3)の仕組み(基本モデル)を確立することが大切です

(1) 誰に(・・・顧客は誰か?)、
(2) どのような商品やサービスを
(3) どのような方法で提供するか?  です。

(1)誰に(顧客)×(2)何を(商品およびサービス)×(3)どのように(供給方法および調達方法等)
の組み合わせの何れかが新しいものであれば、新しいビジネスモデルになり得る可能性があります。

基本モデルは、シンプルに表現することが大切です。

どうしても複雑になってしまう場合は、複数のビジネスモデルが混在しているかも知れません。
複数のビジネスモデルが混在している可能性がある場合は、それぞれ、別のビジネスモデルとして、シンプル化して、
整理して表現することが良いでしょう。
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<2>次に、以下の(4)〜(6)の項目は、上記の基本ビジネスモデル成立の可否を念押し、検討するような項目です。

(4) 顧客はどのようなベネフィット(利益)を得ることができるか?
(5) どのような方法で収益を得ることができるのか?
(6) このビジネスモデルの目標(到達点)は?(○○を○○すること等)

(4) は本当に顧客に(具体的な)利益をもたらすことができるのか、
そのことで、
(5)本当に収益を上げることが可能なのか。 そして、その収益を得る方法が明確になっているか。
(6)は、そもそもこのビジネスは何を目標(到達点)にしているか、ビジ ネス目標、基本理念を表します。
この(6)項目は、ビジネスモデルのタイトル名や、事業理念、企業理念に つながるものでもあります。
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<3>さらに、次の(7)〜(10)は、ビジネスモデルの数的期待規模や実現の現実性とリスク要因を考慮し、ビジネスモデルの正当性を高めるものです。

(7) どの程度の利益が予想され?(投資に対する利益率)
(8) どの程度の早さで実現するのか?(回収の早さ、回転率)
(9) ビジネスモデル成立の為の前提条件およびリスク要因は?
(10)このビジネスモデルの何が優れているのか?

これらの根拠が説得力のあるものになればなるほど、ビジネスモデルの信頼性がアップします。

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2)編集後記
私は、メーカーやサービス業で20数年、人事、総務、経理、経営企画、関連会社設立等の実務を勤め、
また、数年前に自ら、会社の立ち上げも行いました。
そして、2008年6月行政書士としても開業をいたしました。
自ら、もがき苦しみ習得したこと、役所や銀行等との折衝経験を基に、少 しでも皆様のお役に立てないか、と考えて開業した次第です。

起業、開業、会社設立を考えておられる読者の皆様の応援団であり、同士となるべく、実用的な情報を発信して行きたいと思いますので、
よろしくお願い申し上げます。

今回は、ビジネスモデルの表し方を具体的に述べました。
経営者の意思(事業目標)に加え、客観性とシンプル化が大切であることを述べました。

また、ビジネスの基本モデルである、(1)誰に(顧客)×(2)何を(商品およびサービス)×(3)どのように(供給方法および調達方法等)を
考えることが大切であることも述べました。
この(1)誰に(顧客)×(2)何を(商品およびサービス)×(3)どのように(供給方法および調達方法等)の組み合わせの何れかが新しいものであれば、新しいビジネスモデルになり得る可能性があります。

強いビジネスモデルを持つことは、ビジネス成功の大きな要因となります。
このビジネスモデル指向は、ビジネスだけに限らず、広く、社会一般で応用が可能な考え方です。

これからは、「ビジネスモデルの時代」とも言われています。
「ビジネスモデル思考」を鍛えて活きましょう!!
最後になりましたが、皆様の、ビジネス、健康、生活が豊かなものとなりますことを祈っております。

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発行元  行政書士井藤事務所  井藤真生
事務所e-mail    gyosei@fullstage.jp
事務所HP  http://www.itoh.fullstage.biz/
〒471-0063  愛知県豊田市京町3−111−1
※ご意見・ご感想等は gyosei@fullstage.jp  まで、お気軽にお寄せください。

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