社内規程の種類に関するTOPICSです

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社内規程の種類

中小企業が実際に作成する規程類に関する情報です。規程類の中には法的に義務付けられているもの任意のものがありますが、同時に、個々の会社の状況により、経営上、大切なものを重視していくことが重要です。
代表的な社内規程の種類を便宜上以下のように分類し紹介しています

  • 会社運営の根幹に関する規程
  • 人事に関する規程
  • 組織に関する規程
  • 業務に関する規程
  • 総務に関する規程
  • 新しい規程

会社運営の根幹に関する規程の(例)

会社設立の基となっている定款と定款に定められたルールに則った規程などに関する例です。

定款

社内規程の中で最強の規定が定款です。人は生まれながらにして人としての権利を持っていますが、会社は定款を登記することによって法人としての権利を得ています。社会的には、定款の内容そのものが、その会社を存在させている根拠となっている訳です。会社設立のとき作成した定款をそのまま放置しておくのではなく、メンテナンスして行くことが大切です。

株主総会議事録と取締役会議事録

定款の内容を変更できるのは株主総会です。定款+定款変更の株主総会議事録=最新の定款 を意味します。
取締役会設置会社では、定款や株主総会からの委任に基づき取締役会で、より細部の決議事項を決めます。
従って、取締役会議事録も社内規定の意味を持ちます。

取締役会規程、取締役規程、役員規程

「取締役会規程」=取締役会設置会社では、取締役会における決議事項、報告事項と取締役会の運営の為のルールを明文化しておくことが大切です。 また、「取締役規程」や「役員規程」は、取締役や役員の職務権限と義務を明文化します。

規程管理規程

規程を作成した後は、周知、徹底と、メンテナンスが大切になります。制定、改廃の手続き及び権限など明文化します。

人事に関する規程の(例)

社員の処遇や服務ルールに関する規程です。法的に義務付けられている規程もありますが、社員の不祥事に対する懲罰など規程化することで法的な効果をもたらすことができるような場合もあります。また、社員教育制度や福利厚生制度など、社員の意欲や能力の向上策も会社の成長に伴い、大切になって来るでしょう。

就業規則

常時10名以上の従業員を雇用するようになった場合には、就業規則を作成し、従業員代表の意見書を付けて労働基準局に提出することが義務づけられています。就業規則が、労働基準法およびその他の法規に違反している場合はその部分は無効になります。2名以上で仕事をする場合、就業時間や休日等、就業に関するルール、決めごとが必要になって来ます。であれば、10名未満の会社であっても、就業に関するルールを就業規則に準じた形式でまとめておくことをお薦めします。

旅費規程

出張や外出時の旅費精算の仕方。日当の支給方法等に関する規定です。就業規則の中に含めても良いですが、頻繁に使う規定なので、旅費の部分のみ別規定にしておくと便利でしょう。社内ルールの明確化と言った規定本来の意味に加え、会社の正当な会計処理ルールの根拠としての意味もあります。(税務調査の際、旅費精算のルール開示は必ず求められる事項と言っても良いでしょう)

給与規程

給与規程も就業規則に含まれますが、旅費規程同様、頻繁に使う規定なので、旅費の部分のみ別規定にしておくと便利でしょう。給与計算の方法や諸手当の明細等を明確化します。旅費精算同様、社内ルールの明確化と言った規定本来の意味に加え、会社の正当な会計処理ルールの根拠としての意味もあります。(税務調査の際、ルールの開示を求められる事項と言っても良いでしょう)

人事規程

ある程度の規模を超えた組織では、人事処遇や昇給、昇格、転属、転勤、出向など、人事評価や処遇のルール化が必要となって来ます。人材採用のためにも必要でしょう(人事規程のない会社では新規人材採用も困難です)。また、福利厚生に関する規定も文書化が大切です(福利厚生に関する規定も、税務調査の際、ルールの開示を求められる事項と言っても良いでしょう)

組織に関する規程の(例)

人事に関する規程が「社員の行動」を規定するのに対して、組織に関する規程は「組織の行動」を規程するものです。
一般に、「個人ベースの経営」から、会社の成長に伴い、徐々に、「組織経営」への発展が必要となります。

組織図、組織規程

組織の編成と組織に関するルールを定めたものです。組織図はあっても組織規程がない会社は意外に多いようです。
組織図と併せて、個々の組織の目的や役割や役割分担など明文化していくことは大切でしょう。

職務分掌規程

個々の組織・職位の責任、権限と役割を明文化したものです。計画的な組織運営を行うためには人事規程と関連させ、職務分掌規程と人事規程が表裏一体の関係で機能させることが効果的です。

職務権限規程

決裁権限など、各役職の権限範囲などを明確化します。職務分掌規程と整合性がとれるものである必要があります。 

業務に関する規程の(例)

業務遂行上の規則です。社外の人との関係も多くあります。業務のやり方の社内統一基準的意味合いがあります。作り方によっては業務マニュアル的な役割を担ったり、あるいは、社内のノウハウを上手に共有化させるためのツールとして利用することもできます。社長の方針や会社の実情に適合した業務規程は会社の成長を加速させる役目が期待できます。

販売規程

販売規程と言う名称の文書規程をもっている中小企業は少ないと思います。しかし、実際には、営業時間、顧客への見積条件、販売条件、請求条件、対応方法等々社内ルールの明確化やあるいは、顧客への提示が必要となって来る場合は多いことでしょう。基本条項の文書化をお薦めします。

購買規程

販売規程同様、仕入れの見積の仕方、発注の仕方、仕入れ条件、支払い条件等々のルールの明確化と取引先への提示が必要となって来る場合は多いことでしょう。基本条項の文書化をお薦めします。

経理規程 伝票処理ルール

会社の現在の姿を知るため、実績を正確に把握できる経理ルール。さらに、1ヶ月後2ヶ月後の資金の動きが読める経理ルールは、会社経営には必須です。大企業でないから無理とあきらめないでください。経営基盤が弱い中小企業には、小事が大事です。実績を正確に把握できる経理ルールを確立は会社の初期段階から大切なテーマです。

総務に関する規程の(例)

法律上、リスク管理上あるいは経営上必要な管理規程の数々です。

文書取扱規程

社内文書の作成方法、保存期間や保存の方法等をルール化します。法令で作成や保管が義務付けられているような文書の取扱いだけではなく、契約者、覚書、打合せ議事録などの対社外文書や経営上大切な社内文書に関する取扱いも重要

印章取扱規程

実印の保管管理方法など

安全衛生管理規程

職場の安全管理と同時に対顧客など社外の人との関係など。近年、益々、重要度が増している規程です。

新しい規程(例)

社会の変化に伴い、各業界ごとに様々な新しい規程の必要性が増大していますが、ここでは、高度情報化社会の発展に伴う 情報管理ルールの必要性の例として「個人情報管理」と「秘密情報管理」を取り上げています。

個人情報管理規程

「個人情報保護法」上の「個人情報取扱業者」は、個人情報保護法の主旨を実行する為、自社の個人情報保護責任者を決め、 個人情報保護規定を作成し、従業員及び関係者に教育を行い、個人情報の適正な取扱いを行う体制を確立しなければなりません。 「個人情報保護法」上の「個人情報取扱業者」 に該当しなくとも、もし、個人情報の漏えい事件が発生した場合のリスクはあります。「個人情報管理規程」の制定と運用が大切です。
「個人情報保護法」に関する詳しい情報はこちらを参照してください。


秘密情報管理規程

業務上の秘密保持を厳守する為、秘密保持の為のルールを定めることが大切です。
営業上の秘密の漏えいを防ぐ為に定められている「不正競争防止法」の規定で保護される「営業秘密情報」とは、
1)秘密管理性:「秘密として管理されている」こと
2)有用性:「有用な」情報であること
3)非公知性:「公然と知られていない」
ことの3つの要件が満たされていることが条件です。
すなわち、「「秘密情報管理規程」を設け、その規程に従い、現に、秘密が秘密として管理されていること』が大切です。
「不正競争防止法」の「営業秘密」に関するさらに詳しい情報は下記を参照して下さい。


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